新共和主義研究会のご案内

<政治の退廃>

今、信じられないような日本政治の腐敗、低迷、無力、外交破綻が日々目の前で展開しています。2009年、民主党による政権交代が実現したのも、自民党長期政権がすでに世界の趨勢、日本の窮状に対応できないという国民の判断があったからです。しかし、その期待も残念ながら民主党の力不足や311津波・原子力事故により瓦解し、今や安倍政権という戦前政治体制復活を願う超保守派と保守官僚それに財界・メディアなどが結託した政権が長期間続き、日本が長年にわたって積み上げた国民の資産を浪費し、国際的な評価を失わせています。

<期待できない既成政党>

一方、暴走する安倍政権を阻止する側の野党は、党名こそ次々と出現しますが、主体は民主党が分解しただけで、その政治理念や政治哲学が明確ではありません。そのような状態で野党連合をいくら叫んでも、全野党の国民支持率を足しても与党の三分の一という状況では政権交代どころか、国会審議ですら与党を追い詰めることもできません。

日本政治は小手先で変化を生み出すのではなく、たとえ時間はかかっても、思い切って基本に戻って政治哲学から考え、新しい政治理念で政治を再度組み立て直す以外に道はありません。

<新しい政治理念>

そのような意識と覚悟で、我々はコミュニタリアニズム(国家や個人だけでなく、コミュニティの機能に着目した新しい政治理念、代表的研究者としては熱血授業で日本でも知られた「正義論」のマイケル・サンデル教授など)に着目し、コミュニタリアニズムの日本での権威である小林正弥千葉大教授と8回にわたり「友愛政治とコミュニタリアニズム」の研究会を開催し、その概念とそれがどのように現実政治に生かすことができるかについて研究し、また多くの市民と議論してきました。

<共和主義の復活>

その中で登場してきたのが、「共和主義」です。実はこの「共和」の理念に基づく政治こそ日本に求められる政体だと考えられた時期が過去にありました。それは幕末期で、当事者能力を欠いた徳川幕府に代わるものとして期待されたものなのです。当時、身分制を廃止して全国民の代表が国の運営をきめるという共和制を横井小楠、橋本左内、吉田松陰、あるいは坂本竜馬という思想家や志士が主張したのです。残念ながら、現実には幕府守旧派と、徳川に代わって日本を牛耳りたい薩長勢力によって彼らの多くは殺害され、結果的に薩長藩閥と勢力拡大を図る朝廷とが合体した明治政府になり、新政府になっても自由民権の政体は登場せず、逆に富国強兵路線に走った日本は最後には太平洋戦争に突入してしまいました。

しかしながら、日本政治が低迷し進路を見失っている今こそ、もう一度、日本近代化の原点に戻って過去に学びながら、未来の日本や世界のあるべき姿を研究し、行動することを求めるべきではないでしょうか?